産まれる前に2度死にかけた長男の話
我が家には3人の子どもがおります。8歳、5歳、2歳で全員男。
このうち長男を妊娠出産した時の事。これから妊娠出産を経験される方に何かしら参考にならないと思いますが書きます。
死にかけ1回目
長男の妊娠発覚は、救急車で搬送された際の精密検査を受けた結果わかったものでした。その時妊娠3週目。
救急搬送された原因は腸閉塞で、手術を受ける事になり医者にも「子どもはあきらめて」と言われました。
手術で母体が受けるストレスに胎児は耐えられないそうです。普通流産します、と。
根拠はないのですが子どもは助かる自信があったので何とも思わず平気でした。
旦那や母親はすご~く私を気遣っていましたが「大げさすぎ。別に大丈夫だから」と言いまくってました。
それより腸閉塞の痛みを早くどうにかしてくれよ、と。
そして手術。
耐えましたね、長男。私は当たり前だと思っていました。
若い女性の産婦人科医も「すごい!大丈夫なんだ~☆って思った」と軽く言っていました。
この医者はちょっと変わっていました。
腸閉塞の原因は昔受けた盲腸手術痕の癒着でした。それを嬉しそうに「もうね、ベッタリくっついてたの!どのくらいベッタリかって言うとね…」と説明しだしたので「聞きたくありません」と拒否しました。
「ついでに子宮外妊娠してないか見ておいたからね☆」ですと。
人体解剖したくて医者になったんじゃないのかな、この人。
死にかけ2回目
その後は順調なマタニティーライフを送り、ほぼ予定通り陣痛がきました。
陣痛の間隔が狭くなってきたのであの産婦人科医がいる病院へ。
なんか嫌な予感がして看護婦さんに「普通に産めない気がする」と言ったのを覚えています。
分娩台に乗ったはいいものの子宮口がまだ開ききっていなかったためそのまま陣痛に耐えながら待つ状態…どのくらい経ったかな…
と、急に大出血しました。
もうドバっ!!って感じで。
子宮口を確認していた看護師さんの腕が真っ赤。
同時に胎児の心音が140から100以下に急降下。
陣痛で苦しみながらも「あれ?ヤバくない?」と冷静に思っていました。
看護師さんが例の産婦人科医を呼んでくると、帰ろうと思っていたのか私服のかわいらしい格好で登場。クリスマスイブだしデートかい?
上着のポケットに手突っ込んだままだし、ホントこの人面白いわ。
私と胎児の状態を見て「赤ちゃんが苦しいって言ってるから帝王切開にしていい?」と聞いてきたのでもちろんお願いしました。デートをつぶしてごめんよ。
幸い立ち合い出産で旦那もいたので同意書のサインもすんなり済ませられました。
その後の看護師さんの慌てっぷりと怒鳴りっぷりを見て「やっぱヤバいんだな。NICUのある総合病院でよかった…」とこれまた冷静に思っていました。
腸閉塞の時もこの時も、助かる自信はあったので医者のやる事に従っていた感じです。
その後は無事出産。
子どもに後遺症や障害はありませんでした。
あの大出血は「常位胎盤早期剥離」という状態で、妊婦の0.3~0.9%に起こる疾患だそうです。詳しくはこちら↓
母子ともに死ぬかもしれない状態だったらしく、出産後に回診にきたあの産婦人科医に「2人ともよく生きてたね~☆」と軽く言われたので「当たり前です」と言っておきました。
そういえば、クリスマスイブに産まれたので病室にサンタが来ました。小児科病棟と同じフロアだったからね。
真っ暗な病室で旦那にこっそり「メリークリスマ~ス」と言ってクッキーを渡していたのをぼんやり覚えています。
死にかけ長男も今月で8歳。
産まれてからは特に病気やケガもなく健康に過ごしています。アホですが。
この経験があったから「無事産まれてきただけでラッキーだね、君たちは」と子どもに対して良い意味で何も期待せずに育てられているのかなと思います。